(1300m) 2006/4/30

荒川登山口 → 小杉谷橋 → 大株歩道入り口 → 翁杉 → ウィルソン株 → 大王杉 → 縄文杉 → 大王杉 →
ウィルソン株 → 翁杉 → 大株歩道入り口 → 小杉谷橋 → 荒川登山口
安房のとある駐車場で寝る準備をしていたんですが、どうせなら荒川登山口で寝てもいいじゃんと、思い立ち山道を走って高度を上げて行きます、当然すれ違う車もなくて不安になって来るわな、他に誰もいなかったらどうしようか
この車だけでは怖過ぎる、究極のビビリマンなもんですから、尾立峠から高度を下げて暫く走り、21:00荒川登山口に到着です、駐車場に先客さんが3台停まっているじゃないですか、良かったなやー、これで引き返さなくて済みますね
車を停めたらベッドメイク(そんなええもんとちゃうけど)しないとね、明日の準備など済ませて21:30横になりますウィンド越しに見える星が綺麗なんだわ、明日は天気良いんだろうなーなどと、考えている内に記憶が飛びましたね
4:00に目を覚まして空を見上げると満天の星空ですね、リヤハッチを開けて準備をしていると、隣に車が滑り込んで来ました、真っ暗な中で挨拶を交わし、星空を見上げながら暫し談笑です、この時点では顔も名前も判っていません
そうこうしていると次々に車がやって来るわ、来るわ、4:30頃に20台程停めれる駐車場が満車になってしまいました昨夜からここに車を停めておいて正解だったわな、この後から来ると誘導係のお兄さんの指示に従って、路上駐車に
なっちゃうので、遅くなる程余分に歩く距離が長くなってしまいます、GWって事もあるけど流石人気の山なんですね
まだ辺りは薄暗いんですけど、5:00を過ぎた頃からヘッデン装着で、ちらほらと登り始めましたね、5:25かなり明るくなって来たので歩き始めます、先程話していたのは埼玉からおいでの“まさやん”さんと判明し、一緒に
縄文杉を目指す事になりました、オイラより確実に若いので、離されない様にしないとね

いつも単独登山なので、話しながら登ったら楽しいに決まっていますがな、ラッキーです
歩き出してすぐに鉄橋を渡り手掘りのトンネルを抜ける、平坦なトロッコ軌道を歩くんですが、暫くは枕木と砂利で歩き辛いですね(誰が名付けたか枕木ゾーン)、30分も歩くとレールの間に板を敷いて、木道を作ってくれてますから
歩き易くなりますが、雨の日などは滑り易いんじゃなかろうか、後で聞いた話では木道は3〜4年前に出来たそうです
こんな感じで、手摺りのない鉄橋もあります強風とか雨の日などは、細心の注意を払って渡らないといけんのよね、天気には恵まれているんですが、朝露でしっかり濡れています

高所恐怖症の人は、ちょっと無理そうですねオイラは景色を楽しみながら、渡るとします
先程の手摺りの無い鉄橋の上から上流方向を撮っておきます、ピンと空気が引き締まっている感じですね!
トロッコ軌道が二股に別れています、左の方は登山道ではありませんと書かれている、右へ進むとしよう!
先程の分岐のすぐ先は小杉谷橋です、時計を見ると6:05になっています、この橋を渡れば最初の休憩ポイントである小杉谷小、中学校跡なんよ、こんな山深い所なのに林業関係の
人達が住んでいたのかな、いつ頃までだろう

ここまで40分で来ていますね、良いペースで歩けているんだわ、まぁ水平歩行ですからね
今度は小杉谷橋から上流方向を撮っておきます、巨岩がゴロゴロしていて圧巻の景色なんだわ、水量が少ないな!
6:10橋を渡り小杉谷小、中学校跡に到着です学校の正門と、石積みの階段が残っているぞ階段を下りればグランドです、こんな山奥にこれだけの平地を造成するのは、大変だった
んちゃうかなあ、山際には合同校舎があったんでしょうね、石積みの基礎が残っています
休憩所で休んでいると若い2人連れの女性がやって来ました、学生さんでしょうか(?)先程から後方で聞こえていた関西弁は彼女達だったんですね、5分程休んで水分と糖分を補給したので、「お先に〜」と挨拶を交わして出発します!
陽が差し始めて新緑が眩しいくらい、この辺りから彼女達と写真を撮っている間に先行して貰いーの、追い付いては道を譲られてとかまたその逆がありーので、抜きつ抜かれつトロッコ軌道を進みます↓ でもまだ普通に挨拶をする間柄です、この後どう展開するのか
トロッコ軌道横にも代替わりした杉がある、これは三代杉です →初代が伐採され、二代目も伐採された切り株に生命が宿ったんだわ
楠川分れを過ぎて、トロッコ軌道が大きく右にカーブしている所で、彼女たちが直進して斜面を登って行くじゃないですか、“まさやん”さんと地図を出して協議します、きっとこの近道に違いないという事で、後を追い掛けますが
見えなくなっています、斜面を登り切ると再びトロッコ軌道に出たんだわ、暫く歩いていると追いついて道を譲ってくれたので思い切って聞いてみました、「ここ初めてじゃないんですか」すると「3回目です」と答えが返って来ました
この後少しずつ話し始めて楽しいトロッコ軌道歩きです、大株歩道入口に着く頃には4人で登っている感じでしたね
7:40大株歩道入口に到着です、この休憩時に名古屋からおいでのQPさん、Iさんだと判明しました、Iさんは初縄文杉、QPさんは3回目だそうな、関西弁の謎はですね、関西出身で
就職して、今は名古屋に住んでいるそうです学生さんじゃなかったんですね、ここで自然発生的に、「でこぼこ縄文杉登山隊」結成だわ4人で楽しく喋りながら縄文杉を目指しますこれしかないでしょう、さてと7:50出発です
ここからは勾配も急になって普通の山登りになります、でも木道や木の階段が整備されている所が多くて、登り易い感じです、登山者だけでなく普通に観光客も登って来ますから、初心者でも危なくない様に整備してるんでしょうね
8:05翁杉に到着です、屋久島では縄文杉に次いで幹部(胸高周囲)が太いと言われているんだわ、推定樹齢2000年を誇る屋久杉なんです根元はしっかり苔蒸している、この辺りで標高約1000mみたいです



屋久杉の特徴でもある着生樹が多くて、その根が幹を伝って地面に達しています、ヤクグルマやナナカマドなんだけど凄い生命力だわ
8:10 ウィルソン株に到着、周りはちょっとした広場になっていて、休憩してる人が多いです、時間も早くて余り人も多くないのに記念撮影は順番待ちです、400年程前に豊臣秀吉の命令により、京都の方広寺大仏殿(京の大仏)造営の
為に切られたと言われています(一説には大坂城造営の為とも)、大正時代に屋久杉を調査し、この切り株を世に広く紹介したアメリカ人植物学者、ウィルソン博士にちなんでこの名が付けられています、胸高周囲は13.8mあるんです!
株の中に入る事が出来るんです、内部には清水が湧き出ており、祠が祀られている、上に目をやると穴が開いておりハート型に見えるポイントがあるんだわ、レンズのワイド側が足りなくて、全体を収める事が出来ませんでした(涙)
9:00 大王杉に到着です、1966年に縄文杉が発見されるまでは、島で最も大きな屋久杉の「大王」として知られていたんです、木の高さは約25m、推定樹齢は約3000年以上、胸高周囲は11.1mに達します、その姿は縄文杉と並ぶ屋久杉の代表であり、大王の名に恥じないんだわ



株の前と後ろでは、5m以上もの差がある急斜面に生えているんです
← 9:35縄文杉に到着です、縄文杉の廻りは立ち入り禁止になっていて、見物用デッキの上からしか見ることは出来ません、ゴツゴツとしたコブやシワだらけの表皮が、太古の昔から風雨に耐えてきた証なんですね、何年前
に来たら直接触れたんだろう、触りたいなー
 胸高周囲:約16.4m  標高:約1300m
 樹高:約25m 推定樹齢:2170年〜7300年
↑ 「でこぼこ縄文杉登山隊」の記念写真です
先日、縄文杉の皮が剥ぎ取られる事件が報道されていたと思う、きっとそのせいだろう明らかに警備と思われる人がデッキの両端に1名ずついました、ここまでしなきゃいけないなんて考えさせられてしまう、その警備と思われる人
に記念写真のシャッターを押して貰いましたよ、こんな良い天気の日に縄文杉に会えて、メッチャX2ラッキーでした昼食には早いので少し下りてからにしようと、相談が纏まり9:55縄文杉を後にする、段々人が多くなって来ましたね
下りてる途中の事、おやこんな所にヤクシカがいるぞ、ピクリとも動かないで、逃げようともしないんだわ、まるで剥製のようですな

ヤクシカのいる場所は、木々の間の少し高くなった所で距離は2m程です、向こう側は絶壁状態で逃げれない、オイラ達のいる登山道側にしか逃げられないのです、登山者の流れが途切れる夕方近くまで、こうしていたんかな
10:35水場まで下りて来たので、ここで昼食にします、ボンベとコンロを出し、お湯を沸かしたらカップヌードルです彼女達に炊き込みご飯のオニギリを貰い、オイラ的に超豪華なメニューだわ、お喋りしながら食べたら美味かったな
コーヒーも持ってたんじゃけど、カップを持ってなかったので飲めなかった、お腹も膨れたので11:10歩き始めますどの辺からだったろうか、休憩する場所が同じで話し始めた、尼崎出身で鎌倉在住の62歳のお母さんがいたんですよ
息子さんと二人で仲良く下山中でした、他の皆にはお母さんじゃけどオイラにはお姉さんなんよ、面白くて面白くてウィルソン株での休憩中は爆笑に継ぐ爆笑、お腹が痛くなってしまいましたとさ、浪速のDNAの凄さを痛感しました!
11:50ウィルソン株を出発、大株歩道入口、小杉谷小、中学校跡で少しずつ休憩を取って歩きます、出発から8時間以上経っているので、流石に脚に来ていますね、木道が無くなり枕木ゾーンが出現する、少し歩き辛いけどもう一息だわ!
おそらく、この先で緩く廻り込むと手掘りのトンネルが見える筈です、結構頑張ったなや

出発時は少々不安もあったけど、何とか脚も動いてくれたので、オイラ的には大満足です
手堀りのトンネルが見えたら思わず歓声が上がる、ゴールはすぐそこなんだわ、14:25荒川登山口に戻って来ました往復9時間楽しい山行でした、“まさやん”さん、QPさん、Iさん本当にお疲れ様でした、そして有り難う御座いました
山を下りた後は尾之間温泉に直行です、な、なんとここでまた、彼女達に遭遇しました、熱めのお湯に浸かりさっぱりして服を着ていたら、“まさやん”さんが入って来たじゃないですか、またまた「でこぼこ縄文杉登山隊」集結ですよ
まぁ狭い島ですから、この先また何処かで会うだろうって予感がした屋久島2日目でした、本当に充実した1日だった
1日目(4/28) 新居浜 → 八幡浜(フェリー乗船)
2日目(4/29) 臼杵 → 鹿児島 → 屋久島(往)宮之浦港白谷雲水峡、太鼓岩登山
3日目(4/30) 縄文杉登山
4日目(5/1)  屋久島ドライブ(時計回り)
5日目(5/2)  太忠岳登山
6日目(5/3)  屋久島ドライブ(反時計回り)
7日目(5/4)  宮之浦岳、黒味岳登山
8日目(5/5)  屋久島(復)宮之浦港 → 鹿児島 → 臼杵(フェリー乗船)
9日目(5/6)  八幡浜 → 新居浜